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【1ワード社会学第十三回(27)】ウェーバーの「社会的合理化」と「文化的合理化」
- 2026/3/31
- ユルゲン・ハーバーマス
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動画での説明
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はじめに
社会学とはなにか
社会学とは、「社会を対象とする学問」のことである。そして社会とは基本的に「人々の社会的行為の相互作用の集まり」を意味する。
なぜ社会学が存在するのかについては多種多様な立場があるが、根本的には「社会を分析し、よりよい社会へ導くため」だといえる。社会とはなにか、どう変動していくのかという事実判断やどうあるべきかという価値判断の両方のバランスをとる必要のある学問である。
【基礎社会学第三六回(1)】エミール・デュルケムの社会学とはなにか、学ぶ意味や価値はあるのか
この動画チャンネルシリーズは創造発見学に位置づけられている。要するに、アイデアをひらめくための情報を学ぼうというわけである。ビジネス、友人関係、学業、さまざまなものにそれぞれ活かしてほしい。
できるだけ1ワードに説明する対象を絞っていく。
記事の分割
(準備中)
(6)[D]生活世界関連
[6-4]ウェーバーの「社会的合理化」と「文化的合理化」
ウェーバーの「社会的合理化」と「文化的合理化」とはなにか、意味、定義、わかりやすく解説
ハーバーマスによると、マックス・ウェーバーは近代化を社会の合理化(脱呪術化)が進んでいく過程と捉えたのはいいが、「目的合理性の制度化」ばかりに着目していることが問題だという。たとえば計算可能性、予測可能性と言った側面が強い官僚制度や資本主義制度に力点を置いているのである。
ハーバーマスはウェーバーの合理化論を制度的合理化と非制度的合理化という区分で再構成した。前者を「社会的合理化」、後者を「文化的合理化」としてハーバーマスはウェーバーの議論を整理した。
社会的合理化:社会の制度や仕組みが、効率や計算可能性に基づいて組織されていくこと。
文化的合理化:科学、法・道徳、芸術などがそれぞれに分化した固有の妥当性基準に従って自律化していく過程のこと。
たとえば科学は「真理」を重視し、法は「規範」を重視し、芸術は「美」を重視するようになる。それぞれの領域でそれぞれの合理性が重視されるのであり、前近代的社会のように宗教的世界観が包括的に妥当性を担っているわけではない。
図でウェーバーの主張を整理するとこのようになる。
・特に参考にしたページ
中岡成文「ハーバーマス」,講談社,159p
專門知が日常知に流れ出るケース
ウェーバーの近代化論をまとめると、「科学技術、法・道徳、芸術」という三領域が独立的に分化し、さらにそれぞれの領域が一定の制度的形態とむすびついたと」いうことになる。こうしたウェーバーの洞察にハーバーマスは同意しているという。
たとえば科学は専門分野が多様に分かれ、専門職として制度化されていく。法や道徳は近代国家や官僚制、裁判所制度として制度化されていく。芸術は市場として制度化されていく。
一方でハーバーマスは、「そのように制度化され、専門化されてしまった知識の生産が、それでも、わたしたちの日常のコミュニケーションに自然と入って来る可能性はあるのではないか」と指摘している。専門知と日常知が分離したままとは限らないのである。
たとえば科学理論では実証性が重視されるが、我々の日常のコミュニケーションでも「科学的な証拠はあるのか」といったように妥当性を問うような場合もある。
日常のコミュニケーションが合理化されることをハーバーマスは「生活世界の合理化」と呼ぶ。
生活世界はコミュニケーションによって維持され、変革されているのだから、コミュニケーションの性質が合理的になれば、生活世界も合理的にならざるをえないのである。ハーバーマスが考える生活世界の合理化の詳細については後述する。
近代以前では、「伝統的に自明視された発想パターン」がふつう(日常的)だったという。「何が妥当かについて自分で考え、ときには他者と批判的に話し合い、同意によって妥当性を考える」といったパターンはふつうではなかったのである。
何が正しいかは偉い人が決めてくれる、聖書に書いてあるといったパターンがふつうだったといえる。ハーバーマスはこのような「反省」や「批判」、「意思疎通」の能力が近代化、合理化によって発展してきたという。つまり、コミュニケーション的合理性が発達してきたのである。これをハーバーマスは「進歩」として捉えている。
・特に参考にしたページ
中岡成文「ハーバーマス」,講談社,161p
参考文献リスト
今回の主な文献
J.(ユルゲン) ハーバーマス (著), 河上 倫逸 (翻訳), 平井 俊彦 (翻訳) 「コミュニケイション的行為の理論 上」
J.(ユルゲン) ハーバーマス (著), 河上 倫逸 (翻訳), 平井 俊彦 (翻訳) 「コミュニケイション的行為の理論 上」
中岡成文「ハーバーマス (現代思想の冒険者たちSelect)」
中岡成文「ハーバーマス (現代思想の冒険者たちSelect)」
汎用文献
佐藤俊樹「社会学の方法:その歴史と構造」
大澤真幸「社会学史」
新睦人「社会学のあゆみ」
本当にわかる社会学 フシギなくらい見えてくる
アンソニー・ギデンズ「社会学」
社会学
社会学 新版 (New Liberal Arts Selection)
クロニクル社会学
社会学用語図鑑 ―人物と用語でたどる社会学の全体像
参考論文
永井彰「コミュニケーション行為理論の論理構造 (上)」(1993)[URL]
永井彰「コミュニケーション行為理論の論理構造 (中)」(1993)[URL]
永井彰「コミュニケーション行為理論の論理構造 (下)」(1993)[URL]
嘉目道人「発語媒介効果の不可逆性とフィクションの倫理的責任」(2020)
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