【1ワード社会学第十三回(34)】社会学における「システム」

ユルゲン・ハーバーマス

動画での説明

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はじめに

社会学とはなにか

社会学とは、「社会を対象とする学問」のことである。そして社会とは基本的に「人々の社会的行為の相互作用の集まり」を意味する。

なぜ社会学が存在するのかについては多種多様な立場があるが、根本的には「社会を分析し、よりよい社会へ導くため」だといえる。社会とはなにか、どう変動していくのかという事実判断やどうあるべきかという価値判断の両方のバランスをとる必要のある学問である。

【基礎社会学第三六回(1)】エミール・デュルケムの社会学とはなにか、学ぶ意味や価値はあるのか

この動画チャンネルシリーズは創造発見学に位置づけられている。要するに、アイデアをひらめくための情報を学ぼうというわけである。ビジネス、友人関係、学業、さまざまなものにそれぞれ活かしてほしい。

できるだけ1ワードに説明する対象を絞っていく。

記事の分割

(準備中)

(7)[E]システム関連

[7-1]社会学における「システム」の捉えられ方

社会学における「システム」とはなにか、意味、定義、わかりやすく解説

POINT

(一般的な)システム「ある要素が一定の仕方で相互に関係している存在」のこと。「多数の要素もしくは複数の部分が寄り集まってひとつのまとまりを形成する様態」のこと。

※この項目は応用社会学第一回(ルーマン)や基礎社会学第三十五回(マートン)で扱っている内容の復習である。

応用社会学第一回:「社会システム理論は楽しい」(前編)

【基礎社会学第三十五回】ロバート・K・マートンの実証的機能分析とはなにか

【基礎社会学第二十八回】タルコット・パーソンズのAGIL図式とはなにか

たとえば工場で機械同士がある一定の仕方で関連し合い、から揚げが造られているとする。

このような光景を見て、「システマティックですね」などと日常では言う場合がある。一方で手作業でから揚げを作っているような場合においても、どう作業するかが場当たり的、衝動的、思いつきではなく、規則正しく効率的で自動的な場合も「システマティックですね」と日常的にはいう。一定の原理や手順に従っていることを意味するのである。

日常ではシステムといえば「機械的だ、効率的、自動的だ、便利だ、非人間的だ、技術的だ」という工学的なニュアンスが強い。

実際、ルーマンの立場をハーバーマスは「社会工学」とラベリングしている(ルーマンはこうしたラベリングをよしとはしていないが)。

たとえば従来の社会学では「2人以上の人間の心理的相互作用によって成り立っている(ジンメル)」とか、「行為や役割の相互関係によって成り立っている(ウェーバー、パーソンズ)」とか、そうしたとらえ方で「社会的なもの(≒システム)」が考えられていた。

社会学は社会を分析対象とする学問であり、ほとんどの場合、その社会はなんらかのシステムとして考えられているのである(システムをゆるく考えれば考えるほどそうなる)。ハーバーマスは生活世界と社会システムを強い意志をもって峻別しようとしたが、ルーマンからすれば生活世界もシステムなのである。

・特に参考にしたページ

中岡成文「ハーバーマス」,講談社,151p

中岡成文「ハーバーマス」,講談社,101p

中岡成文「ハーバーマス」,講談社,121p

「システム」と「構造」の違い

社会学者の溝部明男さんはシステムと構造は異なる概念であるとし、以下のように定義している(詳細は基礎社会学第二十八回の動画を参照)。

【基礎社会学第二十八回】タルコット・パーソンズのAGIL図式とはなにか

POINT

システム相互に関係をもつ構成要素からなるひとまとまりの全体であり、その全体はその環境に対して、境界を維持してゆく能力を持つもの。

POINT

構造システムの部分、構成要素、あるいはそれらの相互の関係のうちで、変化しやすいものを除いた定常的な部分、構成要素、相互関係のこと。

社会学者の友枝敏雄さんによると、「構造」概念はさらに二つの意味に分けられるという。

POINT

パターンとしての構造・「地位-役割」間の関係および社会資源配分の定型化されたパターン。パターン化された相互行為のまとまりである。たとえば医者の患者に対して平等に接する傾向など。

POINT

規則としての構造「地位-役割」間の関係その他の定型化されたパターンを生み出す原理あるいは規則。規範、伝統などもここにあたる。たとえば普遍主義や個人主義、業績主義などの規範である。

たとえばパーソンズは構造を、社会システムの諸部分のうち「定常的な部分」を指すとしている。いわば相互行為がパターン化されているケースである。たとえばパターン変数などはパーソンズが構造を扱う際に扱った概念である(詳細は基礎社会学第二十三回参照)。

たとえばアメリカでは普遍主義的な選択が重視され、中国では個別主義的な選択が重視されるといったイメージである。特定のパターン(型)を導くような「文化、共通の価値規範」があり、それらは選択的な志向の基準を個人に提供するというわけである(それゆえに社会システムが安定するわけである)。

【基礎社会学第二十三回】タルコット・パーソンズの「パターン変数」とはなにか

デュルケムの場合はこのようなイメージとなる。社会における構造が可視化されたものが法であったり統計であったりするわけである。

【基礎社会学第三七回(1)】エミール・デュルケムの「社会的事実を物のように考察せよ」を解説

参考文献リスト

今回の主な文献

J.(ユルゲン) ハーバーマス (著), 河上 倫逸 (翻訳), 平井 俊彦 (翻訳) 「コミュニケイション的行為の理論 上」

J.(ユルゲン) ハーバーマス (著), 河上 倫逸 (翻訳), 平井 俊彦 (翻訳) 「コミュニケイション的行為の理論 上」

中岡成文「ハーバーマス (現代思想の冒険者たちSelect)」

中岡成文「ハーバーマス (現代思想の冒険者たちSelect)」

汎用文献

佐藤俊樹「社会学の方法:その歴史と構造」

佐藤俊樹「社会学の方法:その歴史と構造」

大澤真幸「社会学史」

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新睦人「社会学のあゆみ」

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本当にわかる社会学 フシギなくらい見えてくる

本当にわかる社会学 フシギなくらい見えてくる!

アンソニー・ギデンズ「社会学」

社会学 第五版

社会学

社会学 新版 (New Liberal Arts Selection)

クロニクル社会学

クロニクル社会学―人と理論の魅力を語る (有斐閣アルマ)

社会学用語図鑑 ―人物と用語でたどる社会学の全体像

社会学用語図鑑 ―人物と用語でたどる社会学の全体像

参考論文

永井彰「コミュニケーション行為理論の論理構造 (上)」(1993)[URL]

永井彰「コミュニケーション行為理論の論理構造 (中)」(1993)[URL]

永井彰「コミュニケーション行為理論の論理構造 (下)」(1993)[URL]

嘉目道人「発語媒介効果の不可逆性とフィクションの倫理的責任」(2020)

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