動画での説明
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はじめに
社会心理学とは、人間の社会的な振る舞いの法則や仕組みを解明する学問である。
この動画シリーズは下の図に示すように、創造発見学に位置づけられている。
この記事のシリーズは創造発見学に位置づけられている。要するに、アイデアをひらめくための情報を学ぼうというわけである。ビジネス、友人関係、学業、さまざまなものにそれぞれ活かしてほしい。
できるだけ1ワードに説明する対象を絞っていく。※社会心理学だけではなく他の心理学を扱うこともある。
基本的な説明プロセスは、上の図の通りである。
得られる教訓
人間関係は大事、しかし・・・
人間関係は社会にとって大事であり、個人にとっても大事であると言われても、「それはそうだろう」という率直な感想がまず出る。「しかし、」と後に続くのである。人間関係はいろいろと面倒なのだ。
心理学者のアドラーは、人間の不幸は人間関係から生じると述べた。しかし同時に、人間の幸せも人間関係から生じると述べた。※アドラーの心理学については創造発見学第三回の動画を参照
会社では利益を出すというわかりやすい目的、そしてわかりやすい上下関係のルールがあるからこそ、人間関係が円滑に進むこともある。
一方で、自発性や積極性、団結性が要求されるからこそプライベートとパブリックな領域が曖昧になり、人間関係で悩むことがありうる。一見不自由に見える縦社会に自由を、自由に見える横社会に不自由を見出すこともできる。ジンメルなら「両義性」と表現する事態である。
人々のつながりが強くなりすぎると、むしろ平均的な知能(判断力、独自性)が下がることがあるとジンメルは「社会学的悲劇」として捉えていたことも重要である。つながりの「量」だけではなく、その「質」をもっと体系的に掘り下げていく必要がある(紐帯/架橋以上の分類が必要となる)。
【基礎社会学第七回】ゲオルク・ジンメルの「社会学的悲劇」について学ぶ
「人間関係は面倒だ」、「社会参加や政治参加は衝突が生じるから面倒だ」といって多くの人が社会参加から距離をおき始めると、社会的問題が放置されたり、少数の利益ばかりが政治で追求されたりする問題がある。
しかし、「わたしが参加しなくても、ほかのひとがなんとかしてくれるだろう」と思ってしまうのが人間である。そこで勇気を持って社会参加をする「きっかけ(動機)」が重要になる。抽象的な他者、一般的な他者に貢献するよりは、具体的な仲間に貢献していたほうがいいと思う人が多くてもおかしくはないのであり、きっかけを上手くつくる方法に政治学者たちは苦戦している。
パットナム的な、「テレビやネットばかり見ていないでコミュニティに参加しよう。そのほうが社会がよくなるからだ。そしてあなたにとってもいいことである。」といった精神主義的スローガンで人々が動くだろうか。
あるいはアスレイナーのように経済的不平等をどのように変化させるかといった現実的な問題に対してアプローチしていくことを優先し、そのうえで人々の精神に働きかければいいのか。とはいえ、「自国の経済的不平等を解決するためには他国のこと、世界の環境のことなど短期的には気にしていられない」という狭い認識に陥る可能性もある。
個人的に教訓になった点は、「社会関係資本は比喩である」という考え方である。たとえ資本のように存在していなくても、まるで資本であるかのように考えることで社会を上手く説明できるから使う価値があるという発想は面白い。
ただし、比喩を実在と見なすことのないように気をつける必要がある(具体性置き違えの誤謬)。
また、少数派と多数派がお互いの生活条件を改善しようとする際に、役割交換のようなメカニズムを取り入れればさらに有効に働くのではないかと感じた。「立場の役割交換」は対立を緩和させうる機能を持つ要素として知られている(たとえば人類学者のベイトソン)。
もちろん、どんな場なのか、どんな文化なのかといったコンテクストをふまえてその機能を考える必要があるのだろう。普遍性を指向しすぎると誤りやすいことを頭に入れておく必要がある。また、役割交換をする「動機(きっかけ)」も考慮する必要がある。
参考文献
おすすめ文献
ロバート・D. パットナム (著), Robert D. Putnam (原名), 柴内 康文 (翻訳) 「孤独なボウリング: 米国コミュニティの崩壊と再生」
ロバート・D. パットナム (著), Robert D. Putnam (原名), 柴内 康文 (翻訳) 「孤独なボウリング: 米国コミュニティの崩壊と再生」
汎用文献
社会心理学 補訂版 (New Liberal Arts Selection)
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デイヴィッド・マクレイニー (著), 安原 和見 (翻訳) 「思考のトラップ 脳があなたをダマす48のやり方」
デイヴィッド・マクレイニー (著), 安原 和見 (翻訳) 「思考のトラップ 脳があなたをダマす48のやり方」
亀田 達也(監修)「眠れなくなるほど面白い 図解 社会心理学」
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参考論文
佐藤誠「社会資本とソーシャル・キャピタル」[2003][URL]
高野良一「社会関係資本のエートス論── 教育理論の 「可能性の中心」──」(2014)[URL]
稲葉陽二,戸川和成,「社会関係資本, 経済格差, 投票率との関係 都道府県データによる考察」(2019)[URL]
長谷川 眞理子「タテ社会日本と学術」(2022)[URL]
北岡一道「研究ノート: ちいさな両手と 2 つのハコ」(2007)[URL]
松村茂樹 「日本における 「サーバントリーダーシップ」 導入:「タテ社会」 を変える試み」(2022)[URL]



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